「少し歩いただけで疲れる…」脳卒中後に疲れやすくなる理由とは?
- 齊藤 亜沙美

- 2 日前
- 読了時間: 7分

春になり、雪が解けてくると「少し外を歩いてみようかな」と感じる方も増えてきます。
冬の間あまり外に出られなかった
久しぶりに買い物へ行った
散歩を始めてみた
という声を聞くことも多くなってきました。
しかしその一方で、
「少し歩いただけなのにすごく疲れる…」
「前より体力が落ちた気がする」
「買い物だけでヘトヘトになる」
と感じている脳卒中(脳梗塞/脳出血)後の方も少なくありません。
中には、
「こんなに疲れる自分はダメなのかな…」
「もっと頑張らないといけないのかな…」
と不安になってしまう方もいます。
ですが、脳卒中(脳梗塞/脳出血)後に“歩くだけで疲れやすくなる”のは、決して珍しいことではありません。
体力が低下している場合も多くありますが、それだけではない【疲れやすさ】について今回はご紹介していきたいと思います。
目次
脳卒中後は“普通に歩く”だけでも大変
1. 身体を動かすための努力が必要
私たちは普段、何気なく歩いています。
ですが実際には、「歩く」という動作には非常に多くの機能が必要です。
例えば、
バランスをとる
足を持ち上げる
片脚で体を支える
周囲を見る
障害物を避ける
転ばないように調整する
など、脳と身体が同時にたくさんの仕事をしています。
健康な人は、こうした動きをある程度“無意識”に行うことができます。
しかし脳卒中(脳梗塞/脳出血)後は、その一部に障害が起きることで、以前よりも多くのエネルギーを使いながら歩いている状態になります。
つまり、周囲からは普通に歩いているように見えても、本人の身体の中では“かなり頑張っている”ことが多いのです。
2.本来“自動でできる動き”にも注意が必要になる
本来、歩行は“ある程度自動化された動き”です。
私たちは普段、「右足を出して、次に左足を出して…」と、一つ一つ考えながら歩いているわけではありません。
これは脳の中でも、小脳などが身体の動きを自動的に調整してくれているためです。
しかし脳卒中後は、この“自動でスムーズに動作する機能”が低下し、本来なら無意識でできる動作にも注意を使わなければならない状態になることがあります。
例えば、
足をどのくらい上げるか
どこに足を着くか
バランスを崩していないか
などを、無意識ではなく“意識しながら”行っていることがあります。
つまり、健康な人よりも「歩く」という行為そのものに多くの脳のエネルギーを使っている状態です。
その結果、
長時間歩くと疲れやすい
人混みで一気に疲れる
買い物後にぐったりする
といったことにつながります。
3.麻痺側をかばうことで疲れやすくなる

脳卒中後によく見られるのが、「麻痺側をかばう歩き方」です。
例えば、
麻痺側に体重を乗せるのが怖い
麻痺側の足が振り出しにくい
バランスが不安定
こうした状態があると、無意識に動かしやすい側ばかり使うようになります。
すると、
健側ばかり負担が増える
身体が左右に大きく揺れる
余計な筋肉まで使う
といった状態になり、結果的に疲れやすくなります。
本来であればスムーズに行える動作を、身体全体で無理やり補っている状態とも言えます。
4.“身体以外のこと”にも脳を使っている
脳卒中後は、身体を動かすこと以外にも、多くの注意力を必要としている場合があります。
特に高次脳機能障害がある方では、歩きながら周囲の情報を整理すること自体が大きな負担になることがあります。
例えば、
周囲の人とぶつからないようにする
どこから人が来るか確認する
段差や路面状況を見る
周囲の音や情報を整理する
次にどこへ進むか考える
など、歩行中には実はたくさんの情報処理が必要です。
健康な人であれば自然に処理できることでも、脳卒中後は一つ一つに注意を向けながら行っていることがあります。
特に、
人混み
初めて行く場所
などでは、“身体の疲れ”だけではなく、“脳の疲れ”も大きくなりやすい傾向があります。
「少し歩いただけなのにすごく疲れる」という背景には、こうした“見えにくい疲労”が隠れていることも少なくありません。
5.筋肉の緊張も疲れにつながる
脳卒中後は、筋肉が過剰に緊張しやすくなることがあります。
例えば、
足に力が入りすぎる
肩が上がる
身体全体が固くなる
といった状態です。
力が入りすぎた状態で歩いていると、常にブレーキをかけながら動いているような状態になるため、エネルギーを多く消費してしまいます。
また、身体が固くなることで動きも非効率になり、さらに疲れやすさにつながります。
「体力が落ちた」だけではない

もちろん、活動量低下による体力低下もあります。
特に北海道では、冬の間は外出量が減りやすく、
歩く距離が短くなる
家の中で過ごす時間が増える
という方も多く見られます。
しかし、脳卒中後の疲れやすさは単純な筋力低下だけではありません。
歩き方の左右差
バランス調整
注意力の消費
高次脳機能による情報処理
筋緊張
姿勢の崩れ
こうしたさまざまな要素が重なっています。
そのため、「疲れる=頑張りが足りない」というわけでは決してありません。
リハビリをしている方の多くから聞かれるのが「リハビリだから頑張って歩かなきゃ」という言葉です。
リハビリを頑張るということはいいことですが、疲れすぎるほど頑張ると、
フォームが崩れる
転倒リスクが上がる
痛みが出る
といった問題につながることもあります。
大切なのは、“続けられる範囲”で行うことです。
例えば、
ベンチで休憩しながら歩く
5分から始める
調子の良い日だけ少し長く歩く
そんな形でも十分意味があります。
脳卒中後のウォーキングでは、「どこで歩くか」も非常に重要です。
特に北海道では、
路面状況
坂道
滑りやすさ
などの影響を受けやすいため、安全な環境選びが大切になります。
例えば小樽では、ウィングベイ小樽 のような屋内施設は、床が比較的フラットで天候の影響も受けにくいため、安心して歩きやすい環境です。
また札幌方面では、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ) のように、天候に左右されず歩ける場所もあります。
「歩くことに慣れる」までは、まず安全な環境から始めるのもおすすめです。
歩き方が変わると疲れにくくなることも
疲れやすさは、歩き方や身体の使い方を見直すことで変化する場合があります。
例えば、
麻痺側へ体重を乗せやすくする
姿勢を整える
必要な筋肉を使いやすくする
装具や杖を調整する
ことで、歩行効率が改善し、疲れにくくなることもあります。
「体力をつける」だけではなく、“効率よく歩ける身体づくり”も大切です。
歩き方を変えようとするとなかなかお一人では難しいこともあるかと思います。
『歩き方を変えようと思って色々試してみたら余計痛いところが増えた』
なんてことも聞くことがあります。
お一人で悩まず、歩き方を変えるために専門家(理学療法士・作業療法士など)に相談してみましょう。
ストロークジムでは、皆さまからのご質問を随時募集しています。
リハビリに関するお悩みや、日々の生活での工夫、健康についての疑問など、どんなことでも構いません。
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