季節の変わり目に気をつけたい!血圧変動・体調不良予防!
- 齊藤 亜沙美
- 10月2日
- 読了時間: 6分

最近は朝晩の冷え込みと日中の温度上昇など1日の中でも温度の起伏が大きくなってきましたね。
そんな1日の中で温度変化が起こる中で気を付けたいのが『血圧変動』と『体調不良』です。
今回は脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症のある方が特に気を付けた方がいいポイントやどうして気温変化などで血圧が変動するのか、血圧や体調不良を予防するためのトレーニング方法などをご紹介していきたいと思います。
目次
季節の変わり目と血圧変動
季節の変わり目は、気温や気圧の変化が大きく、血圧の乱れや体調不良が起こりやすい時期です。
特に脳卒中を経験された方は、こうした変化が再発リスクにつながるため注意が必要です。
季節の変わり目は「寒暖差・気圧変化・日照時間の変化」が重なり、血圧が不安定になりやすい時期です。
温度や気圧の変化、日照時間の変化がどのように身体に影響するのか具体的にご紹介していきます。
温度で血圧が変動する理由
寒さを感じると交感神経が働き、血管を細くして熱を逃がさないようにします。
血管が狭くなると血流の抵抗が増え、血圧が上昇してします。
また、寒冷刺激で「ノルアドレナリン」というホルモンが分泌されます。
ノルアドレナリンは血管を収縮させる作用があり、さらに血圧上昇させます。
暖かさ(暑さ)を感じると体内に熱をため込まないために(放熱)血管拡張させます。
熱を逃がすためには汗をかき、気化熱で体温を下げますが、汗をかくために皮膚表面の血管が広がることで血流がスムーズになり、血圧は下がりやすくなります。
また、暖かさを感じるとリラックス状態になり、血管が拡張し、血圧が安定しやすくなります。
気圧による影響
低気圧が近づくと、気圧が急激に低下します。
この変化は、体内の圧力とのバランスを崩し、体がそれを感知します。
特に、内耳や血管内の圧受容器が刺激され、脳の自律神経中枢に信号が送られます。
この結果、自律神経のバランスが乱れ、交感神経と副交感神経の調整がうまくいかなくなることがあります。
交感神経・副交感神経はどちらも血圧のコントロールに作用するものであり、この調整がうまくいかないことで血圧の上下動がおこり、頭痛や倦怠感などの体調不良を感じやすくなってしまいます。
日照時間とホルモンバランスの崩れ
秋から冬にかけて日照時間が短くなると、体内時計を整えるホルモン(セロトニンやメラトニン)の分泌が乱れます。
セロトニンやメラトニンは日光を浴びることで生成が開始されます。
日光を浴びる時間が減少することでホルモンの分泌量が低下、もしくは分泌するタイミングの乱れが起こってしまいます。
ホルモンの分泌量の低下やタイミングの乱れが起こると体内時計にズレが生じてしまいます。
体内時計が不調になると睡眠時間などにもばらつきが起こり、さらなるホルモンバランスの崩れが起こってしまいます。
このようにホルモンバランスが崩れることで睡眠リズムが乱れ、さらに生活リズムが乱れるという負のスパイラルに入ってしまい、体調不良を引き起こしてしまいます。
セロトニン不足 → 気分の落ち込み、自律神経の乱れ
睡眠リズムの乱れ → 体の修復機能が低下、血圧が安定しにくい
季節の変わり目と体調不良
体調が崩れやすい理由は血圧と同じ項目がいくつかあります。
気圧の変化
前述したように気圧が低下すると自律神経が乱れ、めまいや頭痛が起こりやすくなります。
日照時間の減少
日光に当たる時間が少なくなるとホルモンバランスが崩れます。
そのため睡眠の質低下、気分の落ち込みなどの体調不良を引き起こしやすくなります。
水分不足
夏は気を付けて水分をとる方も多くいらっしゃるかと思いますが、暑さが和らいでくると意識してとっていた水分を取らなくなる方が多くいらっしゃいます。
体内の水分が足りなくなると、血液が濃くなり、だるさやふらつきの原因になってしまいます。
以下のような体調不良がある場合には無理をせず、安静にする・かかりつけ医や専門家に相談するなどの対応をするようにしましょう。
体調不良のサイン例
朝のだるさや頭の重さ
めまい・ふらつき
急な疲労感や強い眠気
気分の落ち込み、不安感
血圧と体調は相互に影響し合う?
血圧変動と体調不良は別々の問題のように見えますが、実際には互いに影響し合います。
例えば、寒暖差で血圧が急に上がると、その後の疲労感やめまいにつながることがあります。逆に体調不良で生活リズムが乱れると、血圧の安定も難しくなります。
そのため、どちらか片方に注意するのではなく、両方をセットで意識することが大切です。
血圧コントロールに役立つトレーニング方法

有酸素運動
有酸素運動をすると、全身の血流がUPします。
血流量が増えることで心臓や血管が柔軟になり、血液をスムーズに送り出せるようになります。
また、適度な運動は自律神経のバランスが整い、血圧の急な上下を防ぐ効果があります。
方法
散歩、室内での足踏み、エアロバイク(低負荷)を10〜20分程度など
筋力トレーニング
筋肉は「血液を送り出すポンプ」の役割を持ちます。
特に下肢の筋力は大きい筋肉が多く鍛えると血流が良くなり、心臓や血管への負担が減ります。
また、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、肥満や高血圧の予防にもつながります。
方法
椅子からの立ち座り、ペットボトルを使った腕の上げ下ろしなど
ストレッチ・呼吸法
筋肉や関節を伸ばすことで柔軟性がUpします。
筋肉や関節には毛細血管が多くあり、固さによる圧迫がなくなることで血流がスムーズになります。
またストレッチを行う際には深呼吸を一緒に取り入れることが重要ですが、深い呼吸(腹式呼吸)を取り入れると副交感神経が働き、リラックス状態になり血圧が下がりやすくなります。
方法
朝の軽い手足のストレッチ、入浴後の体ほぐし、ゆっくり息を吐く腹式呼吸
今回ご紹介した以外にも血圧の変動や体調不良の原因はたくさんあります。
またトレーニング方法についても血圧の状態や服薬の状況などによっては制限をする必要がある場合もあるため、身体の状態に合わせて対処方法を検討するようにしましょう。
トレーニング方法や体調管理方法については専門家(医師や理学療法士、作業療法士等)やリハビリ担当スタッフと相談しながら決定するようにしましょう。
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