
脳卒中(脳梗塞/脳出血)などの後遺症の中でも“運動麻痺”や“感覚障害”による影響は多々ありますが、日常生活においても麻痺した手が思うように動かないことで弊害は多くあります。
今回は日常生活の中で行える手のリハビリ方法について4回に分けてご紹介していきたいと思います!
3回目の今回は『整容』場面での麻痺側の手のリハビリ方法についてご紹介していきたいと思います!
目次
整容ってなに?
整容とは、身だしなみを整える動作を指します。
身だしなみを整えるというとざっくりしていますが、大きく分けて2種類あり、【衛生的な整容】と【社会的な整容】に分けられます。
【衛生的な整容】とは、衛生管理を目的とした整容です。
歯磨き
爪切り
洗顔
最近では手洗い、うがいなども含まれています。
このように、健康を維持するために必要な整容動作が【衛生的な整容】に当たります。
【社会的な整容】とは、対人、いわゆる人に会うために必要な整容を指します。
例えば、人に会わない日は髭を剃らない、化粧をしないということはありませんか?
このように身だしなみを整える中でも自身を着飾るために行われる整容を【社会的な整容】と言います。
このほかにも、【社会的な整容】の種類はいくつかあります。
【社会的な整容】は必要ないという方もいらっしゃるかもしれませんが、必ず必要という方もいらっしゃいます。
ご自身が必要とする整容ができるように工夫したり練習したりすることがリハビリでは重要になります。
整容には種類が多く全部をご紹介することは難しいので、今回は【衛生的な整容】の中から『歯磨き』、『手洗い』、『爪切り』の場面での麻痺手を使う方法をご紹介していきたいと思います。
整容場面での麻痺側の使用方法
歯磨き
歯磨きは口腔衛生を保つことで誤嚥性肺炎を防ぐことができます。
また適切な歯磨きは脳血管疾患や心臓病、生活習慣病や風邪などの感染症を防ぐことにも役立つと言われています(厚生労働省:口からはじめる生活習慣病予防より)
うがいだけで済まさず、しっかりと歯磨きができるように練習をしていきましょう。
重度

麻痺側の手で歯ブラシを抑え、歯磨き粉を付ける
※歯ブラシは机や洗面台の上に置きながらも【麻痺側でおさえる】ことを意識しましょう。
中等度
麻痺側の手で歯ブラシを握り、非麻痺側の手で口元まで運ぶ
両手で歯ブラシを握り口の中で少し動かす
※口の中で動かした際に力加減が難しい場合は口の中が傷つかないように注意しましょう。
軽度

麻痺側の手で歯磨きをする
手洗い
COVID-19やインフルエンザなど、感染症を予防するためにも手洗いは重要です。
よく、麻痺側の手は濡らすだけ、もしくは洗わないという方を見かけますが、麻痺側の手にも目に見えない菌や汚れはついています。
しっかりと手洗いをするようにしましょう。
重度

非麻痺側の手で麻痺側の手を洗面台に持ち上げる
しっかりと手首まで水がかかるようにする
中等度

麻痺側の手を広げ手のひら同士をこすり合わせる
軽度

麻痺側の手で非麻痺側の指の間、親指の付け根などを意識して洗う
爪切り
爪の間にも汚れが溜まりやすくなります。
また爪が長い状態になると体を触ったときにひっかいてしまったり、爪が折れて怪我に繋がってしまうこともあります。
爪切りをする際には指を挟んだりしないように注意しながら行いましょう。
重度

机の上などで麻痺側の手を広げ非麻痺側で爪を切るようにする
中等度

爪切りを机の上などで固定し、麻痺側で爪切りを押しこみ、非麻痺側の爪を切る
軽度

麻痺側の手で爪切りを使い、非麻痺側の爪を切る
今回ご紹介した方法以外にも使用する道具を変えたりすることでできるようになることや、練習する方法はお一人ずつ異なります。
必要な練習の方法や動作方法についてはお身体の状態に合わせて選択しながら行うようにしましょう。
お身体の状態や動作方法については専門家(理学療法士・作業療法士)に相談しながら行うようにしましょう。
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