脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症により手足が動かなくなったというご相談にのることが良くあります。
しかし、脳卒中により左右どちらか半身、もしくは両側ともに障害が起こると動かなくなるのは手足だけではなく、身体全体が麻痺している状態です。
手足の動きは目に見えて動かないことがわかるので意識しやすいですが、実は体幹(胴体)にも麻痺があり、手足の動きに影響しているということも少なくありません。
今回は体幹の動きのトレーニング方法や体幹の動きが最も必要な基本動作となる寝返りや起き上がり、座位保持、立ち上がりについて4回に分けてご紹介していきたいと思います。
4回目の今回は『立ち上がり』についてご紹介していきます。
目次
立ち上がりとは?
立ち上がりとは、座った姿勢から立位姿勢に姿勢を変える動作を指します。
座っている場所の影響にもよって必要な動きが変わってきますが、近年では和式生活から洋式生活へと変わりつつあることもあり、椅子やベッド、ソファなどある程度高さのあるところから立ち上がることが多くなっています。
床からの立ち上がり方法も注意点や練習方法はありますが、またの機会でご紹介していきたいと思います。
今回は椅子やベッドなどある程度高さのあるところからの立ち上がりを中心にご紹介していきたいと思います。
リハビリでは立ち上がりと着座はセットで考えられることも多く、今回も立ち上がりと着座について併せてご紹介していきたいと思います。
立ち上がりのポイント
立ち上がる前に、前回ご紹介した座位姿勢(詳しくは前回ブログをご参照ください)について確認していきましょう。
良い姿勢の確認ポイントとしては
左右均等に体重がお尻にのっているか
骨盤の真ん中に背骨が乗っているか
背骨は真っすぐになっているか
肩の位置は左右でズレがないか
頭が背骨の真上にのっているか
上記5つのポイントを確認していただき、立ち上がる準備をしていきます。
この時に足は、
肩幅に開く ⇒足を閉じたり開きすぎたりすると踏ん張りにが効きにくくなります。
膝の角度は90°より鋭角になるように足を引く ⇒膝が伸びた状態では踏ん張りが効きません。 あまり引きすぎると膝に負担がかかるので注意しましょう。
上記姿勢をとるようにしましょう。
では実際に立ち上がりを確認してみましょう。
立ち上がる時の流れとしては、
身体が前に倒れる
ゆっくりとお尻が持ち上がる
膝がゆっくりと伸びていく
上半身を起き上がらせる
3,4はほぼ同時に行われることもあります。
良い立ち上がりのポイントとしては
身体全体がしっかりと前に倒れている(骨盤が前に倒れる)
膝から下がしっかりと踏ん張れている
立ち上がる時に手を使いすぎない
が挙げられます。
この時に背中が丸まっていたり、どちらか片方に傾いているとお尻が前に移動しにくく、『お尻が重たい』状態になりやすいです。
また足が前に出ていると踏ん張りが効きにくかったりします。
手を使わないと立てないということはありますが、あまり手に頼りすぎてしまうと、足の力が入りにくくなってしまったり、筋力自体が落ちていってしまうこともありますので、手すりなどに頼りすぎないように立ち上がる練習をしましょう。
立ち上がりのためのトレーニング方法
下方リーチ練習
しっかりと身体を前に倒す練習です。
【方法】
膝の上に手を乗せます
ゆっくりと両手を脛に向かって伸ばしていきます
ゆっくりと身体を起こします
2,3を繰り返し行います
前方リーチ練習
身体を前に移動させる練習です。
【方法】
机といすを用意します
足は肩幅に開き膝を90°より少し引いた位置に置きます
机の上に両手を乗せます
ゆっくりと前に手を伸ばします
手を伸ばし切った時に少しだけお尻を浮かせます
ゆっくりと元の姿勢に戻ります
3~6を繰り返し行います
このほかにも立ち上がりのトレーニング方法はたくさんあります。
お身体の状態に合わせてトレーニング方法を選定するようにしましょう。
お身体の状態やトレーニング方法については担当のリハビリスタッフや専門家と相談しながら行うようにしましょう。
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