
食器洗いを楽にする方法として一番に思い浮かべるのは食洗器などの便利家電化と思います。
しかし、現在の日本での食洗器普及率は30%程度だそうです。
食洗器は大変便利ですが、大きく場所をとってしまったり、鍋やフライパンなどの大きいものは手洗いが必要なものもあったりします。
そこで手洗いで必要な食器洗いについて脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症があってもできる動作や便利な道具などをご紹介していきたいと思います。
目次
食器洗いに必要な動作

まず必要な動作として、
食器(調理器具)を押さえる(持つ) ⇒両手、もしくは片手で食器などが動かないようにするため
スポンジなどで食器(調理器具)をこする ⇒食器に着いた汚れを落とすため
洗剤のついた食器(調理器具)を洗い流す ⇒洗剤を洗い流し、清潔にするため
濡れた食器(調理器具)を拭く ⇒食器棚などのカビ防止のため
食器(調理器具)を片付ける ⇒シンクのスペース確保のため(次回料理のための準備)
シンクを清掃する ⇒排水溝やシンクなどのカビ、虫湧き予防のため。
が挙げられます。
またこれらの作業をするためにはシンクの前に立っている必要があります。
その他にも濡れた食器を拭く、食器棚に食器を戻すなどの作業も加わることもあると思います。
では次に具体的にどう工夫していったらよいのか、どのような道具があるのかをご紹介していきたいと思います。
食器洗いの工夫
〇食器や調理器具を汚さない
食器洗いは汚れを落とすためにする必要がある作業です。
なのでそもそもの食器や調理器具を汚さないように使用することで洗い物の量を減らすことができます。
例えばまな板を使用するときにまな板シートなどを利用する、フライパンで焼き物をするときにクッキングシートを利用する、汚れが付きにくい調理器具を選択するなどが挙げられます。
また食器などにはラップを使用したりすることで汚れを防ぐことができます。
最近では使いまわしができるみつろうラップなどがあり、こちらも水洗いで済むことが多く、比較的簡単に清潔を保てるようになっています。
食器洗いの他にも三角コーナーやシンクの汚れをまとめるシートなどの使い捨てのものもあります。
このように洗い物自体を減らす方法も効果的です。
〇食器などが滑らないようにする工夫
脳梗塞の後遺症により運動麻痺などがあると動かしにくくなる、力加減が難しくなる、力が入りにくいなどの症状がみられます。
ただでさえ濡れていたり洗剤がついた食器は滑りやすくなりますが、握力が落ちているとより滑りやすくなってしまいます。
そのため、食器を滑り落とさないようにすることができるようにしていく必要があります。
その方法として食器洗い用手袋の使用があります。

食器洗い用手袋は手荒れ防止に使用している方もいると思いますが、最近の食器洗い用手袋では手のひらや指の部分に小さな突起がついており手袋自体にブラシとしての役割を備えた物や手袋がスポンジでできているようなものも売られています。
また食器に油汚れなどが多いとより滑りやすくなるため、食器用スクレーパーやキッチンペーパー、新聞紙などで油汚れをそぎ落としてから洗うことで滑りにくくなります。
〇片手で洗い物ができるようにする工夫
脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症の中で多く見られる症状として片麻痺があります。
中には重度の障害が残り、片手でいろいろな作業をする必要がある方もいらっしゃると思います。

そこで片手でできるような工夫として、まず洗剤の選択についてです。
最近では液体タイプだけでなくミストタイプやスプレータイプの洗剤があり、直接汚れた食器などに吹きかけてからスポンジなどでこするような物があります。
また洗剤を入れるボトルについても片手で液体タイプの洗剤をつけることができるようなディスペンサーなども1,000~1,500円前後で購入できます。
デザインやシンクの形状などに合わせてお好みのものを探してみるのも良いかもしれません。
次に食器洗い用ブラシを使用する方法です。
プラスティックのものや食器を傷つけにくい馬毛のものなど種類は様々です。
またブラシの柄の部分に液体洗剤を注入しておき、必要な時に洗剤が出てくるタイプのブラシなどもあり、片手で操作する際には楽に使用できるようになっているものもあります。
洗剤が出てくるタイプのブラシは長柄タイプのものとハンディタイプのものがあり、使いやすい方を選択して使用していただければと思います。
ハンディタイプのものは500~1,000円前後、長柄タイプの物は2,000円前後で販売されています。
その他にも汚れをある程度落としておくために洗い桶に洗い物を水に漬けておいておく、電動ハンドブラシなどの便利グッズを利用するなどの方法もあります。
〇洗い物をするときの姿勢を楽にする
洗い物をするためにシンクに立っているときの姿勢は立位で行われることがあると思います。
しかし洗い物をしているときにシンクにもたれかかるとどうしても服が汚れてしまうこともあると思いますが、シンクの手前部分にタオルを挟め、もたれかかっても汚れないようにするなどの工夫ができます。
また市販のシンク用クッションなども販売されているようなので、気になる方は検索してみるのもいいかもしれません。
他にも立ち仕事をする上では、
顎を引く
お腹に力を入れる
背筋を伸ばすなど
姿勢を意識することで疲れにくい姿勢となります。
良い姿勢を保つためには筋力や姿勢の確認などが必要になり、特に脳梗塞の後遺症がある方の中には装具を使用している、体が痛くて姿勢を保てないなどのお悩みがある方もいらっしゃると思います。
良い姿勢の保ち方、修正の仕方などは担当のリハビリスタッフと相談していくことが大切になります。
また食器洗いなどの家事動作は必要じゃないという方もいらっしゃるかもしれませんが、水の感触や食器を触るなど細かく手先を使う作業は脳梗塞後遺症の自主トレーニングとして有効です。
やる必要がない、やらなくても家族やヘルパーさんがしてくれるからやらないのではなく、自主トレの一貫としてやり方を工夫して実施してみるのも後遺症の改善には必要です。
その他の自主トレの方法を知りたい、工夫の仕方で悩んでいる方などもお気軽に御相談ください。
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