春になると旬の食べ物が増え、食欲も増してきますよね。
ご飯を食べる、会話するという行為の中で欠かせない器官が『口』になります。
今回は『口』に関わるリハビリとして、4回に分け口腔ケア、口腔マッサージ、発話トレーニング、咀嚼・嚥下トレーニングにご紹介していきたいと思います!
第1回目の今回は口腔ケアの重要性についてご紹介していきたいと思います。
目次
口腔ケアって何?
『口』と一言で言っても、様々な機能や器官が合わさって構成されています。
口腔を形成する器官としては、
歯
歯肉
上下顎骨
舌
口蓋
唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)
があります。
また上下顎骨や舌、口蓋を動かすために必要な筋肉もたくさんあります。
口の中をきれいにすると言われると一番先に思い浮かぶのは『歯磨き』だと思います。
もちろん『歯磨き』も口腔ケアの1つですが、口腔ケアは大きく分けて器質的口腔ケアと機能的口腔ケアに分けられます。
器質的口腔ケア
口腔内を清潔な状態に保つためのケア方法。
歯や歯肉のケア歯磨きやデンタルフロス、入れ歯の手入れなど
舌のケア舌ブラシやマウスウォッシュなど
粘膜(上顎や喉の近く)マウスウォッシュなど
機能的口腔ケア機能改善のために必要な筋肉や唾液腺を刺激し、働きを促すための方法。
口の体操口や下の筋肉を鍛えるトレーニングなど
摂食・嚥下訓練食べ物をかんだり飲み込むためのトレーニング
唾液腺マッサージ唾液分泌を促進するためのトレーニング
このように口腔ケアには様々な種類があり、口腔内を清潔に保つためだけでなく、嚥下や発話などを円滑にするための機能をケアすることも含まれており、必要に応じて行うことが大切です。
口腔ケアが必要な理由
これらの口腔ケアは口腔内を清潔に保つだけでなく、食べ物の飲み込みや言葉を発するためにも必要な機能のケアを兼ねていることから定期的かつ丁寧に行うことが必要になります。
特に脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症の中には発話障害・構音障害や嚥下障害など口に関する障害がみられることも少なくありません。
また脳卒中に限らず、口腔内を清潔に保つ、嚥下機能を維持するためにも口腔ケアは欠かせません。
口腔内が汚れていると口腔内にて雑菌が繁殖していきます。
雑菌が口腔内で増えていくと口臭の原因となるだけでなく、食べ物や唾液を飲み込むたびにこの雑菌も一緒に飲み込んでしまいます。
そのため、感染症の原因となってしまうことも少なくありません。
またこの雑菌が溜まった状態で誤嚥してしまうと大量の菌の着いた食べ物が肺に入ってしまうため、誤嚥性肺炎を悪化させてしまう原因ともなり得ます。
その他にも口腔内細菌により、心内膜炎や敗血症などのリスクが高くなるという研究もあります。
嚥下や発話の円滑さのためだけでなく、健康維持のためにも口腔ケアはとても重要ということがわかりますね。
口腔ケアの方法
口腔ケアには器質的口腔ケアと機能的口腔ケアがあることは前述しました。
ここでは具体的にどのようなケアをするのか、注意点などについてご紹介していきたいと思います。
器質的口腔ケア
歯磨き
歯ブラシで歯を磨く他にも、歯肉のマッサージや入れ歯の清掃なども含まれます。
また歯を磨く際には強い力でこすりすぎると歯や歯茎を傷つけてしまうため、軽く歯に当たる程度の力で磨くことが必要と言われています。
デンタルフロス
歯磨きでは歯の表面を磨くことはできますが、歯と歯の間に磨き残しや食べかすが詰まっている場合があります。
これらは雑菌の繁殖場所となりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシなどで清潔に保つようにしましょう。
舌ブラシ
鏡で舌を見たときに白、もしくは黄色くなっていることはありませんか?
これらは舌苔(ぜったい)と言われるものであり、放置すると味覚障害や口臭の原因になると言われています。
舌ブラシなどを使い軽くなでるようにしながら舌苔を取ることは必要ですが、強くこすりすぎてしまうと味を感じる味蕾(みらい)を傷つけてしまうため注意が必要です。
このほかにも、唾液量の分泌が低下すると口腔内が乾燥しやすくなります。
乾燥を防ぐためにもこまめに水分を取ったり、口腔内の乾燥予防に使えるジェルなどを使用してみましょう。
機能的口腔ケア
唾液腺や口や喉の周りの筋肉を刺激し、働きを促す方法です。
痛みや腫れなどがある場合は無理に行わないようにしましょう。
耳下腺マッサージ
方法
こめかみ~頬の間を円を描くようにマッサージします。
回数
10周程度
顎下腺マッサージ
方法
顎とのラインの内側のくぼみを3~4か所に分け、順に押していきます。
回数
各ポイント5回程度
舌下腺
顎の先端部分の内側を上方向に親指で押します。
回数
10回程度
口腔周りの筋トレ
開口訓練(あいうべ体操)
方法
口を大きく開く
口を横に引く
口をすぼめる
舌を出し大きく伸ばす
舌の体操
方法
舌を顎の方に向かい伸ばす
舌を鼻に向かい伸ばす
舌を左に伸ばす
舌を右に伸ばす
1~4を繰り返し行う
各方向に伸ばした際に3秒ほど伸ばした状態をキープする
今回ご紹介した口腔ケアの方法やトレーニングを行う場合は口腔内の状態や飲み込む能力などに合わせて行うようにしましょう。
どのようなトレーニングが良いかなどは医師や看護師などの専門家と相談しながら行うようにしましょう。
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