春になると旬の食べ物が増え、食欲も増してきますよね。
ご飯を食べる、会話するという行為の中で欠かせない器官が『口』になります。
今回は『口』に関わるリハビリとして、4回に分け口腔ケア、口腔マッサージ、発話トレーニング、咀嚼・嚥下トレーニングについてご紹介していきたいと思います!
第3回目の今回は発話トレーニングについてご紹介していきたいと思います。
目次
発話とは?
人と話をする【会話】はよく聞いたことがあるかとおもいますが、【発話】という単語は耳にしたことがある方も少ないかと思います。
辞書を引くと、【発話】とは以下のように書かれています。
①ことばをはなすこと。話すこと。
上記のことからもお分かりいただけるように、【発話】とは、声を発することであり、【会話】は2人以上で発話を繰り返すことで行われるコミュニケーションとなります。
そのため、【会話】をするためにもまずは【発話】が必要となります。
脳卒中後遺症による発話障害の種類
脳卒中(脳梗塞/脳出血)の後遺症の1つとして失語症があります。
失語症とは、末梢神経や筋肉、知能、意識低下がないにもかかわらず、言語の理解、表出、あるいはその両方の能力が低下する後遺症です。
失語症には、運動性失語(ブローカ失語)と感覚性失語(ウェルニッケ失語)、両方合わさった全失語があります。
運動性失語(ブローカ失語)
脳のブローカ野という箇所の損傷で起こる失語症。
相手が話している言葉は理解できるが、自分が言葉を発しようとするが発話が障害される状態を指します。
感覚性失語(ウェルニッケ失語)
発話することは可能も、発話の内容が支離滅裂であり、目的とする会話ができない。また言葉を理解したり、文字を理解することが難しくなる状態を指します。
発話を障害する後遺症として、失語症の他に構音障害があります。
構音障害では、失語症と違い、口や舌、声帯など発声に必要な器官に障害が生じる状態を指します。
構音障害
それぞれの障害された部位によって、現れる症状が異なります。
例えば、下や唇の動きが低下していると言葉のメリハリがはっきりせず、こもったような発話になってしまいます(明瞭度の低下)。
また喉頭の障害になると息継ぎがうまくいなかない、声がかすれたようになる(嗄声)、声の強弱が不明瞭になるなどがあります。
今回の発話トレーニングでは、構音障害に必要な口周りの筋肉や舌、喉頭のトレーニング方法について以下にご紹介していきたいと思います。
発話トレーニング
呼吸トレーニング
発声するためには喉や舌の筋肉だけでなく、空気を吐き出す力も必要になります。
【方法】
仰向けになります
お腹の上に両手を置きます
鼻から4秒かけて息を吸い込みます ※吸い込んだ時にお腹を膨らませるように意識しましょう
口を軽く開き8秒かけて息を吐きだしていきます ※息を吐く際にはお腹をへこませるように意識しましょう
舌の体操
【方法】
舌を顎に向かい伸ばします
舌を鼻に向かい伸ばします
舌を右耳に向かい伸ばします
舌を左耳に向かい伸ばします
1~4を繰り返し行います
喉の体操
【方法】
椅子などに腰掛け、背筋を伸ばします
ゆっくりと顎を引き下を向きます ※この時に背中が丸まらないように注意しましょう
ゆっくりと頭を持ち上げ天井を向きます
※この時に背中が反らないように注意しましょう
発声練習
【方法】
口をしっかりと閉じた状態から【パ】の発音を繰り返し行います
舌を上顎に付けるようにしながら【タ】の発音を繰り返し行います
舌の根元が喉の奥に着くのを意識しながら【カ】の発音を繰り返し行います
舌の先が上の歯の裏側に着くのを意識しながら【ラ】の発音を繰り返し行います
1~4をそれぞれ10回ずつ発音を繰り返します
慣れてきたら1音だけでなく【パタカラ】と順番に発音するようにしていきます
このほかにも早口言葉や歌を歌うなども発声量を上げる、言葉の明瞭度を改善させるためには効果的だと言われています。
また、失語症のリハビリでは症状に合わせて専門的なリハビリが必要なこともあり、自主トレーニングではなく、専門家(医師や言語聴覚士、作業療法士など)に相談しながら進めていく必要があります。
言葉のリハビリだけでなく、どのようなリハビリでもお身体の状態に合わせて適切なトレーニングを選択することが大切になります。
まずは、お身体の状態やトレーニング方法などについてご相談ください。
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